鼻副鼻腔癌の眼窩進展による眼球突出|第116回医師国家試験A58

第116回医師国家試験 A58(2022年)

正答:b

問題

69歳の男性。左鼻出血と複視を主訴に来院した。1か月前から左鼻出血を繰り返し、徐々に左鼻閉が悪化した。2日前から物が二重に見えることを自覚した。副鼻腔の造影CT(別冊No.19A)と造影MRI(別冊No.19B)とを別に示す。左鼻腔生検で扁平上皮癌を認めた。

この患者で認められるのはどれか。

a.難聴

b.眼球突出

c.開口障害

d.味覚障害

e.嚥下障害

別冊No.19A 造影CT水平断像(鼻副鼻腔癌の眼窩進展による眼球突出)
別冊No.19A 造影CT水平断像 / 出典:厚生労働省・第116回A別冊(原本の該当ページ)
別冊No.19B 脂肪抑制造影T1強調冠状断像(鼻副鼻腔癌の眼窩進展による眼球突出)
別冊No.19B 脂肪抑制造影T1強調冠状断像 / 出典:厚生労働省・第116回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

左鼻腔に扁平上皮癌があり、造影CT・MRIで左鼻副鼻腔の腫瘤が眼窩内へ進展しています。眼窩内容を圧排し、複視に加えて眼球突出を起こすことが考えられます。

画像の見方

左鼻腔・副鼻腔に造影される腫瘤を認め、左眼窩内側の骨壁を越えて眼窩内へ進展しています。眼窩内容の圧排と眼球の偏位・突出を認め、複視と結び付けます。

各選択肢の検討

a.耳管や上咽頭に及ぶ病変などで生じ得ますが、提示画像の眼窩進展を直接示す症状ではありません。

b.正しい。眼窩内への腫瘍進展・圧排で眼球突出を起こします。

c.咀嚼筋や周辺への進展で生じ得ますが、提示画像と複視からはbを選びます。

d.味覚に関係する神経や口腔の病変を示す所見はありません。

e.咽頭・嚥下関連構造への進展を示す所見は提示されていません。

覚えるポイント

鼻副鼻腔腫瘍で複視があれば、眼窩内への進展を画像で確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第116回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました