急な片側感音難聴には早期のステロイド治療を検討する|第116回医師国家試験A41

第116回医師国家試験 A41(2022年)

正答:e

問題

45歳の男性。右耳の難聴と耳鳴を主訴に来院した。今朝から急に右耳が聞こえにくくなり、ジーという耳鳴も出現した。めまいはなかった。鼓膜に異常を認めない。オージオグラム(別冊No. 12)を別に示す。頭部 MRI は正常であった。

適切な治療薬はどれか。

a.抗菌薬

b.利尿薬

c.抗ウイルス薬

d.ガンマグロブリン

e.副腎皮質ステロイド

第116回A41 オージオグラム
オージオグラム / 出典:厚生労働省・第116回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

突然の右難聴・耳鳴があり、鼓膜は正常で、聴力図では右の気導・骨導閾値がともに上昇しています。頭部MRIで明らかな病変がなく、突発性難聴を考えます。副腎皮質ステロイドが初期治療の選択肢となり、利益と不利益を説明して早期に治療します。

画像の見方

左は約15〜25 dBですが、右は約50〜65 dBへ閾値が上昇しています。右の気導と骨導は近く、大きな気骨導差を認めない感音難聴です。急な片側性の症状と合わせ突発性難聴を考えます。

各選択肢の検討

a.中耳炎等の感染所見はなく、一律には使用しません。

b.Ménière病等で用いられることがありますが、本例の第一選択ではありません。

c.突発性難聴に抗ウイルス薬をルーチンで投与することは推奨されません。

d.突発性難聴の標準初期治療ではありません。

e.正しい。発症早期の全身投与等を検討します。治療効果には不確実性があり、適応・方法を個別に判断します。

覚えるポイント

急性の感音難聴は早期に耳鼻科で評価し、治療機会を逃さない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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