集団胃腸炎と汚染源の組合せ|第115回医師国家試験F38

第115回医師国家試験 F38(2021年)

正答:a

問題

10歳の男児。腹痛と下痢を主訴に母親に連れられて来院した。母親に確認したところ、4日前に郊外の宿泊施設で行事に参加した多数の児童と保護者に腹痛、嘔吐、下痢等の消化器症状があることが分かった。

この症状の原因となったと考えられる汚染源と病原体の組合せで誤っているのはどれか。

選択肢 汚染源 病原体
a 海水 レジオネラ
b 食材 ノロウイルス
c 井戸水 エルシニア
d 水道水 クリプトスポリジウム
e プールの水 病原性大腸菌

正答の理由

レジオネラは主に淡水環境や建物内の給水・給湯設備等で増殖し、汚染水のエアロゾル吸入などにより肺炎等を起こします。「海水―レジオネラ」は、集団胃腸炎の汚染源と病原体として不適切な組合せです。他の選択肢は糞便等で汚染された食品・水を介する消化管感染として成立します。

各選択肢の検討

a.誤り。代表的な環境は淡水・給水設備等で、海水を通常の感染源とする集団胃腸炎の組合せではありません。

b.成立します。汚染食品や調理従事者を介したノロウイルスの集団胃腸炎が起こります。

c.成立します。汚染された飲用水・井戸水を介したエルシニア感染が起こり得ます。

d.成立します。原水の汚染や処理上の問題等により水道水を介した感染が起こり得ます。オーシストは通常の塩素消毒に抵抗性です。

e.成立します。糞便で汚染されたプール水を飲み込むことにより、病原性大腸菌等の感染が起こり得ます。

覚えるポイント

水系胃腸炎と、淡水・エアロゾルに関連するレジオネラを区別する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第115回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました