第115回医師国家試験 F35(2021年)
正答:c
問題
43歳の男性。腰背部、両肘および両膝の皮疹を主訴に来院した。5年前に発症し、次第に範囲が拡大するため受診した。同部位に鱗屑を伴う境界明瞭な地図状紅斑を認める。両手示指、中指および環指の遠位指節間関節の腫脹を認める。真菌直接鏡検は陰性であった。腰背部の写真(別冊No.4)を別に示す。
この患者でみられるのはどれか。
a.Darier徴候
b.Gottron徴候
c.Köbner現象
d.Leser-Trélat徴候
e.Nikolsky現象

正答の理由
伸側や腰背部の境界明瞭な紅斑に鱗屑を伴うことから乾癬を考えます。遠位指節間関節の腫脹は乾癬性関節炎を支持します。乾癬では掻破や外傷などを受けた部位に同様の皮疹が新生するKöbner現象を認めます。
画像の見方
腰背部に大小の境界明瞭な紅色局面が多発し、表面に白色の鱗屑を伴っています。乾癬に合う形態です。写真自体がKöbner現象を直接証明するわけではなく、診断される疾患の特徴として選びます。
各選択肢の検討
a.皮膚の肥満細胞病変を擦ると膨疹・紅斑を生じる徴候で、乾癬の代表所見ではありません。
b.皮膚筋炎でみられる、手指関節背面などの紅斑です。
c.正しい。外傷や掻破などの刺激部位に乾癬の皮疹を生じる同形反応です。
d.脂漏性角化症が急に多発する所見で、内臓悪性腫瘍との関連が知られますが、乾癬とは異なります。
e.摩擦により表皮が剝離する現象で、天疱瘡等でみられます。
覚えるポイント
鱗屑を伴う境界明瞭な紅斑とDIP関節炎は乾癬を支持する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。