ミトコンドリアDNA変異の母系遺伝|第115回医師国家試験F28

第115回医師国家試験 F28(2021年)

正答:e

問題

ミトコンドリア遺伝病について正しいのはどれか。

a.女性患者が多い。

b.両親が保因者である。

c.次子の罹患率を予測できる。

d.子は親より重症化する傾向がある。

e.ミトコンドリア遺伝子の点変異は母から子に伝達する。

正答の理由

ミトコンドリアDNAは原則として母から子へ伝わり、男女ともに発症し得ます。変異型と正常型DNAが混在するヘテロプラスミーでは、変異の割合や臓器分布によって発症や重症度が変わり、次子の発症を単純な一定確率で予測することは困難です。なお、ミトコンドリア機能異常を来す疾患には核遺伝子が原因のものもあり、すべてが母系遺伝ではありません。

各選択肢の検討

a.母系遺伝は女性のみ、または女性に多く発症するという意味ではありません。男女とも発症します。

b.両親が保因者という説明は常染色体潜性遺伝の基本形で、ミトコンドリアDNA変異の遺伝とは異なります。

c.ヘテロプラスミーや閾値効果等のため、メンデル遺伝のような単純な一定確率では予測できません。

d.世代を経るごとに一律に重症化する遺伝的表現促進を、一般的な特徴とはしません。

e.正しい。ミトコンドリアDNAの点変異は原則として母系に伝達されます。

覚えるポイント

mtDNAは母系遺伝。発症と重症度はヘテロプラスミーなどに左右される。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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