第115回医師国家試験 F25(2021年)
正答:d
問題
労働衛生管理の手法として生物学的モニタリングが用いられるのはどれか。
a.過重労働
b.気分障害
c.筋骨格系障害
d.有機溶剤中毒
e.電離放射線障害
正答の理由
生物学的モニタリングは、血液・尿等の生体試料中の有害物質や代謝物などを測定し、体内への曝露を評価する方法です。有機溶剤では、溶剤の種類に応じて尿中代謝物等を調べます。作業環境の空気中濃度を測る環境測定とは区別します。
各選択肢の検討
a.労働時間や疲労・健康状態などを評価します。有機溶剤のような生体試料中の曝露指標が中心ではありません。
b.面接・症状評価等が中心で、本問の生物学的モニタリングの典型ではありません。
c.作業姿勢・反復動作・身体所見などを評価します。
d.正しい。生体内の有機溶剤または代謝物を測定して曝露を評価します。
e.通常の職業曝露管理では個人線量計などによる物理的線量測定が中心です。ただし事故時等には染色体解析による生物学的線量評価もあり、「放射線には生物学的評価を一切用いない」という意味ではありません。
覚えるポイント
生物学的モニタリングは「環境」ではなく「体内の曝露」を測る。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。