第115回医師国家試験 F19(2021年)
正答:b
問題
創傷の治療・処置について誤っているのはどれか。
a.異物を除去する。
b.黒色壊死は温存する。
c.深部臓器の損傷を確認する。
d.非感染創は一期的に縫合する。
e.Ⅲ度熱傷では植皮が必要である。
正答の理由
壊死組織は創傷治癒を妨げ、感染の温床になるため、一般にデブリードマンの対象です。「黒色壊死は温存する」を創傷処置の一般原則とするのは誤りです。ただし、虚血が疑われる創や感染のない安定した踵の乾燥壊死などでは、血流や病態を評価して除去の適否・時期を判断します。
各選択肢の検討
a.正しい処置です。創を評価・洗浄し、異物を除去します。
b.誤り。壊死組織は一般に除去を検討します。すべての黒色壊死を直ちに切除する、という意味ではありません。
c.正しい。表面の傷だけで判断せず、深部の臓器・血管・神経等の損傷を評価します。
d.感染がなく、汚染・血流・組織の状態などが適切なら一期的縫合を行います。単に非感染というだけで全創を閉鎖するわけではありません。
e.Ⅲ度熱傷は皮膚全層の損傷で、一般に壊死組織の切除と植皮を要します。ごく小さい創などでは治療方法を個別に判断します。
覚えるポイント
創傷は異物・壊死・感染・深部損傷を評価し、閉鎖や植皮の適否を決める。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。