第115回医師国家試験 C6(2021年)
正答:b
問題
医療費が全額公費負担となるのはどれか。
a.結核の一般医療
b.指定感染症による入院
c.精神障害者の措置入院
d.小児慢性特定疾病の外来治療
e.予防接種による健康被害の救済措置
正答の理由
公式正答はbです。出題当時、指定感染症であった新型コロナウイルス感染症に対する入院勧告等に伴う医療は、公費負担の対象とされていました。ただし、設問の「全額公費」を、指定感染症なら全員の全費用が例外なく公費という意味に一般化することはできません。実際には医療保険との調整や所得に応じる負担があり、2020年12月の厚労省資料にも一定所得以上の最大2万円の自己負担が記載されています。公式正答と制度の厳密な範囲を区別し、現在の新型コロナの区分・費用負担にそのまま当てはめないことが必要です。
各選択肢の検討
a.結核の一般医療は医療保険と公費の併用で、原則として自己負担もあります。入院勧告に基づく結核医療とは区別します。
b.本問の公式正答。入院勧告等に伴う感染症医療の公費負担を問う趣旨です。ただし医療保険・所得による負担などを含めて適用を確認します。
c.措置入院にも公費負担がありますが、医療保険優先と所得に応じる費用徴収があるため、例外のない全額公費とはしません。
d.所得等に応じた自己負担上限を設ける制度で、全額公費ではありません。
e.医療費給付は健康保険等の給付を除いた自己負担分等が対象です。医療費総額を全て公費だけで賄う仕組みではありません。
覚えるポイント
感染症入院の公費負担は、医療保険の給付や所得に応じた負担を含めて理解する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第115回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:2020年12月17日資料(感染症患者の入院医療費と所得による負担)
- 厚生労働省:予防接種健康被害救済制度・医療費給付の範囲
- 厚生労働省:感染症法入院医療の公費負担と自己負担額の取扱い
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。