第115回医師国家試験 B26(2021年)
正答:d
問題
82歳の男性。発熱、嘔吐および水様下痢を主訴に来院した。3日前から38℃前後の発熱、嘔吐および1日8回の水様下痢が持続しているという。経口水分摂取が困難であるため入院した。入院時検査で便中ノロウイルス抗原が陽性であった。診察にあたり、①アルコール手指消毒を行ったのち、②ビニールガウンを着用し、③プラスチック手袋を着用した。その後腹部の聴診と触診を行った。診察後はプラスチック手袋とビニールガウンを外し、④聴診器を白衣のポケットにしまい、⑤石けんと流水での手洗いを行った。
下線部のうち感染対策として誤っているのはどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤
正答の理由
ノロウイルス胃腸炎患者に使用した聴診器は汚染されている可能性があり、そのまま白衣のポケットに戻すと他の場所へ病原体を運びます。患者専用化または使用後の適切な洗浄・消毒が必要です。手袋やガウンを外しても手指衛生は省略できず、診療後は石けんと流水で手を洗います。
各選択肢の検討
a.診療前の手指衛生は必要です。ただしアルコールだけでノロウイルス対策が完結するわけではなく、特に患者接触後は石けんと流水で洗います。
b.接触予防策としてガウンを使用します。
c.接触予防策として手袋を使用します。
d.正答。使用後の聴診器を洗浄・消毒せず収納するのは不適切です。
e.患者接触後の石けんと流水による手洗いは適切です。
覚えるポイント
接触予防策では手・防護具だけでなく、聴診器など診療器具も管理する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。