第115回医師国家試験 A49(2021年)
正答:e
問題
31歳の女性。左母趾痛と同部の変形を主訴に来院した。3年前に誘因なく左母趾痛が出現したがそのままにしていた。最近になり、痛みが増悪し変形も目立ってきたので受診した。左足部エックス線写真(別冊No.14)を別に示す。
治療として適切でないのはどれか。
a.靴指導
b.筋力訓練
c.骨切り術
d.装具療法
e.徒手整復

正答の理由
第1中足骨が内側に偏位し、母趾が小趾側へ曲がる外反母趾です。足に合う幅の靴、足趾の体操や装具で症状を軽減し、保存療法で改善しない疼痛・変形には骨切り術等を検討します。慢性の骨・軟部組織アライメント異常であり、急性脱臼のように一度の徒手整復で矯正する病態ではありません。
画像の見方
第1中足骨の内反と母趾の外反があり、第1中足骨頭内側の突出が目立ちます。外傷性の急性脱臼を主徴とする画像ではありません。
各選択肢の検討
a.幅やつま先の形が合う靴を選び、突出部への圧迫を減らします。
b.足趾を開く体操等を保存療法として行います。
c.適応を評価した上で、骨のアライメントを矯正する手術として行います。
d.症状の軽減や変形への対応に用います。装具だけで骨変形が完全に治るとは限りません。
e.不適切で正答。急性脱臼を戻すような徒手整復は基本治療ではありません。
覚えるポイント
外反母趾は靴・体操・装具、必要なら骨切りで矯正。脱臼整復とは異なる。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。