水痘を疑う皮疹の問診|第114回医師国家試験D70

第114回医師国家試験 D70(2020年)

正答:d・e

問題

7歳の男児。体幹の皮疹を主訴に祖母に連れられて来院した。昨日、体幹に数個の皮疹が出現し、皮疹が増加したため受診した。

体温36.5 ℃。脈拍80/分、整。呼吸数20/分。体幹に水疱を主体とした皮疹を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に発赤を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。体幹の写真(別冊No. 32)を別に示す。

医療面接上、重要な項目はどれか。2つ選べ。

a.出生時の状況

b.成長・発達の状況

c.排尿・排便の状況

d.予防接種の接種状況

e.周囲の感染症の流行状況

体幹に散在する発赤を伴う小丘疹と水疱、中心が痂皮状の皮疹。
別冊No. 32:体幹写真 / 出典:厚生労働省・第114回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

体幹を中心に増える水疱性皮疹から水痘を疑います。水痘ワクチンの接種歴・接種回数と、家庭や学校などでの水痘患者との接触・流行状況を確認します。接種済みでも水痘は起こり得て、その場合は発熱や皮疹が軽いことがあります。正常体温や接種歴だけで否定しません。

画像の見方

赤みのある小丘疹に混じって、中央に液体を含む小水疱と痂皮状の病変がみられます。異なる段階の皮疹が同時に存在し、体幹中心の分布と合わせて水痘を疑います。

各選択肢の検討

a.本問では選ばない。小児の基礎情報として大切ですが、今回の急性水疱性皮疹の鑑別には接種・曝露歴を優先します。

b.本問では選ばない。発達の評価より、感染症を示唆する現在の症状と疫学情報が重要です。

c.本問では選ばない。脱水等の評価に必要な場合がありますが、本例の皮疹診断で優先する2項目ではありません。

d.正しい。水痘ワクチンの接種状況は発症可能性や症状の解釈に役立ちます。

e.正しい。家庭・学校などでの感染者との接触や流行を調べます。

覚えるポイント

水痘を疑う体幹の水疱では、接種歴と周囲の流行・接触歴を聞く。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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