第114回医師国家試験 D65(2020年)
正答:e
問題
60歳の女性。右乳房のしこりを主訴に来院した。胸部の触診で右乳房に径3cmの腫瘤を触知する。両側のマンモグラム(別冊No. 30)を別に示す。
まず行う検査として適切なのはどれか。
a.PET/CT
b.造影CT
c.造影MRI
d.乳管造影検査
e.超音波ガイド下針生検

正答の理由
触知する3 cmの右乳房腫瘤に対応して、マンモグラフィで高濃度の不整な腫瘤影を認め、乳癌を疑います。超音波で病変を確認し、超音波ガイド下針生検で組織を採取して診断します。病理型や受容体等の情報を得てから病期評価・治療計画を進めます。
画像の見方
右乳房に対応する画像の上方に、高濃度で辺縁が不整・放射状にみえる腫瘤影を認めます。対側には同様の大きな腫瘤はみられません。画像だけで組織型を決めず、針生検を行います。
各選択肢の検討
a.誤り。遠隔病変評価に用いる場合がありますが、まず乳房病変の組織診断を行います。
b.誤り。進展・転移の評価に用いますが、組織診断に先行して優先する検査ではありません。
c.誤り。病変範囲等の評価に用いますが、生検による診断の代わりにはなりません。
d.誤り。主に乳頭分泌に関連する乳管内病変を調べる検査で、本例では腫瘤の生検を優先します。
e.正しい。画像で確認した腫瘤から組織を採取し、病理診断を得ます。
覚えるポイント
悪性を疑う触知乳房腫瘤では、画像誘導下の針生検で組織を確認する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。