小型多発胃底腺ポリープの経過観察|第114回医師国家試験D49

第114回医師国家試験 D49(2020年)

正答:a

問題

48歳の女性。胃がん検診の上部消化管造影検査で胃に異常が認められたため来院した。自覚症状はなく、内服薬の服用はない。来院後に施行した上部消化管内視鏡像(別冊No.22)を別に示す。

適切な対応はどれか。

a.1年後の再検査

b.プロトンポンプ阻害薬投与

c.Helicobacter pylori除菌

d.内視鏡的ポリープ切除術

e.胃切除術

周囲粘膜と同程度の色調を示す小型の半球状隆起が多発する胃内視鏡像
上部消化管内視鏡像 / 出典:厚生労働省・第114回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

周囲粘膜と同程度の色調を示す小型の半球状隆起が多発しており、胃底腺ポリープを考えます。症状や明らかな異型所見のない本問では治療を加えず経過観察するaが適切です。1年という間隔は本問の選択肢に沿った答えで、すべての胃底腺ポリープに毎年の監視内視鏡を必須とする意味ではありません。

画像の見方

小型で表面が比較的平滑な半球状隆起が多発しています。周囲粘膜との色調差は乏しく、明らかな潰瘍や不整な腫瘤は認めません。

各選択肢の検討

a.正しい。良性の胃底腺ポリープを考え、提示された選択肢では経過観察を選びます。

b.選ばない。胃底腺ポリープを治す目的では用いません。むしろ長期PPI使用との関連が知られますが、本例に服用歴はありません。

c.選ばない。胃底腺ポリープは過形成性ポリープと異なり、ポリープそのものを理由にH. pylori除菌を行う病変ではありません。感染が別途確認された場合の判断とは区別します。

d.選ばない。典型的な小型胃底腺ポリープを一律に切除する必要はありません。1 cm超、潰瘍、非典型的形態などがあれば診断の再検討や生検・切除が必要です。

e.選ばない。悪性病変や外科切除を必要とする所見は提示されていません。

覚えるポイント

典型的な小型胃底腺ポリープは基本的に良性。大きさや形が非典型なら同じ扱いにしない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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