アキレス腱断裂の保存療法と診察|第114回医師国家試験D31

第114回医師国家試験 D31(2020年)

正答:e

問題

47歳の男性。右後足部痛を主訴に来院した。テニスの練習中に右足関節を後方から蹴られたような感じとともに断裂音を自覚し、右後足部痛が出現した。歩行は可能であるが、右足のつま先立ちはできない。

この患者にあてはまるのはどれか。

a.手術治療の適応はない。

b.足関節の自動運動ができない。

c.足関節前後方向の不安定性が生じる。

d.下腿三頭筋の把握テストで足関節が底屈する。

e.保存療法として足関節背屈制限装具を用いる。

正答の理由

後方から蹴られた感覚と断裂音、つま先立ち不能からアキレス腱断裂を考えます。保存療法では断裂部が離れないよう底屈位から段階的に固定・装具療法を行い、背屈を制限します。他の筋の作用により歩行や足関節運動がある程度可能でも、アキレス腱断裂を否定できません。

各選択肢の検討

a.活動性や断裂の状態等に応じて手術と保存療法を選択します。手術適応がないとはいえません。

b.前脛骨筋や他の底屈筋等が働くため、自動運動がすべて不能になるわけではありません。

c.足関節靱帯損傷で評価する前後方向不安定性と、アキレス腱の断裂を区別します。

d.正常では底屈しますが、断裂では底屈が起こらないThompsonテスト陽性となります。

e.正しい。治癒過程で断裂部の離開を防ぐため背屈を制限する装具等を用います。

覚えるポイント

歩けてもアキレス腱断裂は否定できない。つま先立ちとThompsonテストを確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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