麻疹の空気予防策とサージカルマスクの限界|第114回医師国家試験C56

第114回医師国家試験 C56(2020年)

正答:e

問題

32歳の男性。発熱、鼻汁および咳嗽を主訴に来院した。夏休みの家族旅行で1週間東南アジアに滞在し、2週前に帰国した。来院時の現症では結膜充血、口腔内に白色斑と全身に癒合性のある紅斑を認めた。

誤っているのはどれか。

a.保健所へ届け出る。

b.ウイルス遺伝子検査を行う。

c.陰圧個室管理体制で診療する。

d.患者の受診前の行動を確認する。

e.感染予防にサージカルマスク着用が有用である。

正答の理由

発熱・咳嗽・鼻汁・結膜充血、口腔内白斑(Koplik斑)と癒合性発疹から麻疹を疑います。医療従事者が空気感染から身を守るにはN95等の呼吸用保護具が必要で、サージカルマスクだけでは不十分です。患者にマスクを着用してもらう発生源対策と、医療従事者の吸入防護は区別します。

各選択肢の検討

a.誤りではありません。麻疹を診断したら感染症法に基づき直ちに届け出ます。

b.誤りではありません。病原体確認のため原則としてウイルス遺伝子検査を実施します。届出や感染対策を結果待ちで遅らせません。

c.誤りではありません。空気感染隔離室(陰圧個室)での管理が適切です。

d.誤りではありません。感染源や接触者を把握し、曝露後対応につなぐため行動歴を確認します。

e.正しい選択です(誤っている記述)。医療従事者の空気感染防護としてサージカルマスクのみを用いるのは不十分で、N95等を使用します。患者側のマスク着用は発生源対策として別途行います。

覚えるポイント

麻疹は空気予防策。患者のマスクと、職員のN95による防護を区別する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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