第114回医師国家試験 B45(2020年)
正答:a
問題
次の文を読み、45、46の問いに答えよ。
75歳の女性。発熱を主訴に来院した。
現病歴:昨日からわずかな排尿痛を自覚していた。今朝から悪寒戦慄を伴う発熱が出現したため、家族に付き添われて受診した。
既往歴:高血圧症のため、自宅近くの診療所で投薬を受けている。胆石症のため、同じ診療所で年1回の腹部超音波検査を実施している。
生活歴:60歳まで小学校の教諭をしていた。夫は5年前に死去し、現在は長男夫婦および中学生の孫と同居している。
家族歴:父が胃癌、母が大腸癌。
この患者の診察にあたり必要な感染予防策はどれか。
a.標準予防策
b.空気感染予防策
c.接触感染予防策
d.飛沫感染予防策
e.診察に用いたディスポーザブル物品の焼却
正答の理由
標準予防策は感染症の診断が確定しているかどうかにかかわらず、すべての患者の診療で行います。排尿痛と発熱から尿路感染症を考える本例では、提示情報だけで空気・飛沫・接触感染予防策を一律に追加する根拠はなく、標準予防策を選びます。
各選択肢の検討
a.正しい。手指衛生、曝露リスクに応じた手袋・防護具、安全な器材・廃棄物の取扱い等を行います。
b.結核や麻疹等、空気感染が疑われる状況で追加します。単に発熱しているだけで必要とはなりません。
c.特定の病原体や接触による伝播リスクがある場合は追加しますが、本例の情報では標準予防策が基本です。
d.飛沫で伝播する感染症が疑われる時に追加し、本例に一律には求めません。
e.使用物品は適切に分別処理します。診察に用いた物品をすべて焼却することは感染予防策の選択肢として適切ではありません。
覚えるポイント
標準予防策は全患者に実施し、感染経路別予防策を必要に応じ追加する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。