REM睡眠行動異常とパーキンソニズムの検査|第114回医師国家試験A75

第114回医師国家試験 A75(2020年)

正答:c・d・e

問題

80歳の男性。夜間に大声をあげることを主訴に来院した。約10年前から時々はっきりした夢をみて、夜中に大声をあげるようになった。1年前から動作がのろくなり、歩行時に歩幅が小刻みとなって、つまずくことが増えてきた。2か月前から、カーテンが人の姿に見えることがあったという。さらに、夜中に大声をあげて手足を動かしてベッド周囲の物を落とすことが増えてきたため、心配した妻に勧められて受診した。既往歴に特記すべきことはなく、常用薬はない。頭部MRIでは軽度の脳萎縮以外に異常は認めない。

診断に有用な検査はどれか。3つ選べ。

a.脳脊髄液検査

b.末梢神経伝導検査

c.ポリソムノグラフィ

d.MIBG心筋シンチグラフィ

e.ドパミントランスポーターSPECT

正答の理由

夢に対応したような大声・四肢運動からREM睡眠行動異常症を疑い、小刻み歩行・動作緩慢と人物に見える視覚症状からLewy小体病の病態を考えます。ポリソムノグラフィでREM期の筋弛緩消失、MIBG心筋シンチグラフィで心臓交感神経機能、DAT-SPECTで黒質線条体ドパミン神経機能を評価します。本例には認知症の有無が明記されていないため、これだけでLewy小体型認知症と確定するわけではありません。

各選択肢の検討

a.本問では選ばない。炎症性疾患等の鑑別で検討することがありますが、提示病態の代表的な検査ではありません。

b.誤り。末梢神経障害の検査で、睡眠時異常行動や中枢ドパミン機能を調べる検査ではありません。

c.正しい。REM睡眠期の筋活動・異常行動を記録し、他の睡眠障害と鑑別します。

d.正しい。Lewy小体病に関連する心臓交感神経機能低下を評価します。心疾患や糖尿病、薬剤等の影響も考慮します。

e.正しい。線条体へのDAT集積低下を調べ、変性性パーキンソニズムを支持する所見を評価します。病型を単独で確定する検査ではありません。

覚えるポイント

REM睡眠行動異常・パーキンソニズムではPSG、心筋MIBG、DAT-SPECTが診断を助ける。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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