第114回医師国家試験 A36(2020年)
正答:c
問題
4歳の男児。体幹の白斑を主訴に父親に連れられて来院した。生後5か月で体幹に白斑があるのを父親が発見した。その後、増数してきたため受診した。1歳時にけいれんの既往がある。受診時、臀部と大腿部を中心に大小の白斑を認める。顔面では鼻部中心に丘疹が散在している。大腿部の写真(別冊No.10)を別に示す。
この患児で思春期以降に出現する可能性が高いのはどれか。
a.脂腺母斑
b.神経線維腫
c.爪囲線維腫
d.聴神経腫瘍
e.単純性血管腫

正答の理由
乳児期からの白斑、けいれん、顔面の丘疹から結節性硬化症を考えます。皮膚所見には年齢差があり、爪囲・爪下にできる線維腫は思春期以降に目立つことがあります。顔面の丘疹は血管線維腫を示唆しますが、写真は大腿部の白斑であり、顔面病変そのものを画像から確認したわけではありません。
画像の見方
大腿部に大小の白い低色素斑が散在しています。乳児期からの出現、けいれん、顔面丘疹という病歴と合わせ、結節性硬化症を考える手掛かりです。
各選択肢の検討
a.通常は出生時〜乳児期からみられる黄色調の母斑で、結節性硬化症の思春期以降の特徴的所見ではありません。
b.神経線維腫症1型で問題となる所見です。
c.正しい。爪囲・爪下の線維腫は結節性硬化症の特徴的皮膚所見です。
d.前庭神経鞘腫はNF2関連神経鞘腫症などでみられ、提示された皮膚所見と一致しません。
e.先天的な毛細血管奇形で、結節性硬化症の年齢に伴う代表的病変ではありません。
覚えるポイント
結節性硬化症は乳児期の白斑、顔面血管線維腫、思春期以降の爪囲線維腫を関連付ける。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。