第113回医師国家試験 E30(2019年)
正答:d
問題
78歳の女性。全身の皮疹を主訴に来院した。3週間前から両側大腿に瘙痒を伴う皮疹が出現し、躯幹と四肢に拡大してきたため受診した。生検組織の蛍光抗体直接法所見にて表皮基底膜部にIgGとC3の線状沈着を認めた。抗BP180抗体421 U/mL(基準9.0未満)。大腿の写真(別冊No.1)を別に示す。
認められないのはどれか。
a.血疱
b.紅斑
c.水疱
d.囊腫
e.びらん

正答の理由
高齢者の瘙痒性の水疱性皮疹で、基底膜部へのIgG・C3線状沈着と抗BP180抗体高値から水疱性類天疱瘡を考えます。写真では紅斑、緊満した水疱、血性内容の血疱、水疱が破れたびらんを認めます。囊腫は提示像には認めません。
画像の見方
紅斑の上に、淡黄色の液体を含む緊満性水疱と暗赤〜紫色の血疱が多発しています。破れた水疱の部位には赤いびらんと痂皮が見られます。
各選択肢の検討
a.血性の内容を伴う暗赤〜紫色の水疱が見られ、血疱に相当します。
b.周囲に赤い斑状病変があり、紅斑を認めます。
c.黄〜透明の内容を持つ、張りのある水疱を認めます。
d.本問の正答。皮内・皮下の囊胞性結節を示す囊腫は、この写真の皮疹として認めません。水疱の腔と同義ではありません。
e.水疱の表面が破れて赤く露出したびらんを認めます。
覚えるポイント
皮疹は病名だけでなく、紅斑・水疱・血疱・びらんという形態を写真から区別します。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。