第113回医師国家試験 E17(2019年)
正答:a
問題
血液培養で菌血症の診断の感度を下げるのはどれか。
a.検体を冷蔵保存する。
b.検体採取の回数を増やす。
c.抗菌薬を投与する前に採取する。
d.異なる部位から2セット採取する。
e.好気性ボトルより先に嫌気性ボトルに分注する。
正答の理由
血液培養は、採取した菌を生きた状態で検出につなげる検査です。採取後の検体を冷蔵すると、菌の生存・増殖や回収に影響して感度を下げるおそれがあります。冷蔵せず、検査室の手順に従って速やかに搬送・培養を開始します。
各選択肢の検討
a.本問の正答。血液培養ボトルは冷蔵せず、速やかに検査室へ提出します。輸血用血液製剤の保存法と混同しません。
b.適切な採血量で複数セットを採ると検出感度が上がります。不必要な反復採血を無制限に行う意味ではありません。
c.抗菌薬で菌の検出率が下がるため、可能なら投与前に採取します。重症感染症の治療を不必要に遅らせません。
d.異なる穿刺部位から2セット以上を採ることは、十分な採血量の確保と汚染の判別に有用です。
e.分注順は採取法・器具によって異なります。シリンジ法では嫌気ボトルを先にする場合があり、この操作自体を一律に感度低下としません。翼状針ではチューブ内の空気を考慮して好気を先にする手順等に従います。
覚えるポイント
血液培養は適切な採血量・複数セット・抗菌薬前採取・迅速搬送が重要で、冷蔵しません。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第113回医師国家試験問題および正答
- CDC:成人血液培養の採取・採血量と搬送
- CDC所蔵:Handbook of Specimen Collection and Handling・Blood培養の冷蔵禁止
- bioMérieux:血液培養の採取法と分注順(NHS掲載)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。