腎機能障害とガドリニウム造影剤|第113回医師国家試験E16

第113回医師国家試験 E16(2019年)

正答:e

問題

MRIでガドリニウム造影剤を使用する際に、最も注意すべき患者背景はどれか。

a.脳卒中

b.心房細動

c.間質性肺炎

d.頭蓋内圧亢進症

e.人工透析中の慢性腎不全

正答の理由

ガドリニウム造影剤は腎機能障害で排泄が遅れ、腎性全身性線維症〈NSF〉のリスクが問題となります。選択肢では透析中の慢性腎不全が最も注意すべき背景です。ただし製剤によるリスク差が大きく、現在の国内製剤ではNSFは極めてまれです。透析患者への造影を一律に絶対禁止とはせず、代替検査と造影しない不利益を比較して判断します。

各選択肢の検討

a.造影の目的となることはありますが、NSFの危険を判断する背景としては腎機能障害が重要です。

b.心房細動自体はガドリニウム造影剤の代表的な危険因子ではありません。

c.間質性肺炎自体は、この選択肢中で最も注意するNSFの背景ではありません。全身状態は個別に評価します。

d.頭蓋内病変の評価で造影を行う場合がありますが、ガドリニウムの排泄とNSFの観点では透析中の腎不全が重要です。

e.正しい。原則として代替検査の可能性を検討し、造影が必要なら製剤・用量・反復間隔等に注意します。

覚えるポイント

ガドリニウムは腎機能と製剤ごとのNSFリスクを確認し、検査の利益と合わせて判断します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第113回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました