第113回医師国家試験 D67(2019年)
正答:a・e
問題
52歳の男性。脱力を主訴に来院した。3か月前から、帰宅時に駅の階段を途中で休まずには昇れなくなったため受診した。血液検査で抗アセチルコリン受容体抗体が陽性であった。胸部エックス線写真(別冊No.31A)及び胸部造影CT(別冊No.31B)を別に示す。
この患者で検索すべき合併症はどれか。2つ選べ。
a.赤芽球癆
b.気管支喘息
c.高尿酸血症
d.2型糖尿病
e.低ガンマグロブリン血症

正答の理由
易疲労性と抗アセチルコリン受容体抗体陽性から重症筋無力症を考え、前縦隔腫瘤は胸腺腫を示唆します。胸腺腫に関連する赤芽球癆と、低ガンマグロブリン血症〈Good症候群〉を検索します。腫瘤の画像だけで組織型を確定するものではありません。
画像の見方
胸部正面写真で左縦隔側の輪郭に膨隆があり、造影CTでは前縦隔に分葉状の充実性腫瘤を認めます。重症筋無力症の所見と合わせて胸腺腫を疑います。
各選択肢の検討
a.正しい。胸腺腫では自己免疫性の赤芽球癆を合併することがあります。
b.本問で検索する胸腺腫の代表的な関連疾患ではありません。
c.本例で胸腺腫に特有の合併症として挙げる根拠はありません。
d.ステロイド治療等で血糖管理が必要となる場合はありますが、本例で問われる胸腺腫の代表的な合併症ではありません。
e.正しい。胸腺腫に低ガンマグロブリン血症を伴うGood症候群が知られています。
覚えるポイント
胸腺腫では、重症筋無力症・赤芽球癆・低ガンマグロブリン血症を関連付けます。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。