前立腺全摘除後の射精と退院後の生活|第113回医師国家試験D39

第113回医師国家試験 D39(2019年)

正答:b

問題

65歳の男性。前立腺癌(T2N0M0)の診断で、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を受ける予定である。PSAは8.4 ng/mL(基準4.0以下)。

退院後の生活についての説明で誤っているのはどれか。

a.「運動はできます」

b.「射精はできます」

c.「入浴はできます」

d.「尿失禁が起こります」

e.「食事制限はありません」

正答の理由

前立腺全摘除術では前立腺・精囊が摘出され、精液の排出を伴う射精はできなくなります。勃起やオルガスムの可否とは別の問題です。日常の運動・入浴・食事は術後の創部や尿道吻合部の回復に応じて再開します。尿失禁は起こりうる術後合併症ですが、全例で永久に続くという意味ではありません。

各選択肢の検討

a.正しい。歩行などから段階的に再開します。退院直後から激しい運動を無制限に行ってよいという意味ではありません。

b.正答〈誤り〉。精液が排出される射精は失われます。オルガスムが保たれる場合があることと区別します。

c.正しい。創部やカテーテル等の状況に応じた時期・方法で可能となります。退院直後の浴槽浴の可否は担当医の指示に従います。

d.正しい。術後に尿失禁が起こる可能性があり、回復経過や骨盤底筋訓練などを説明します。

e.正しい。回復後にこの手術だけを理由とする恒久的な特別食は通常不要です。便秘を避ける食事・水分や併存疾患に応じた指導は行います。

覚えるポイント

前立腺全摘後の精液排出は失われる。射精、勃起、オルガスムを区別して説明する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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