第113回医師国家試験 D15(2019年)
正答:b・e
問題
右肺尖に発生した肺癌の患者に、右側のみ眼瞼下垂を認める。
他にみられる可能性の高い徴候はどれか。2つ選べ。
a.嗄声
b.右縮瞳
c.顔面浮腫
d.右眼球突出
e.右半顔発汗低下
正答の理由
肺尖部には眼や顔面に向かう交感神経が走行します。右肺尖部の腫瘍による交感神経障害でHorner症候群を生じると、右眼瞼下垂に加えて右縮瞳と右半顔の発汗低下がみられます。
各選択肢の検討
a.本問では選ばない。反回神経の障害で生じる症状です。肺癌で起こりえますが、眼瞼下垂から考える交感神経障害の組合せではありません。
b.正しい。瞳孔散大筋への交感神経支配が障害され、患側の瞳孔が小さくなります。
c.本問では選ばない。上大静脈の還流障害などで考える所見で、Horner症候群の代表的徴候ではありません。
d.誤り。眼球突出をHorner症候群の特徴とはしません。眼瞼の変化で眼が奥まって見えることがあります。
e.正しい。顔面汗腺への交感神経の障害によって、患側の発汗が低下しえます。
覚えるポイント
肺尖部腫瘍+眼瞼下垂なら、患側の縮瞳・発汗低下を確認。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第113回医師国家試験問題および正答
- Manchester Royal Eye Hospital:Horner症候群・交感神経経路
- College of Optometrists:Horner症候群と片側発汗低下
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。