第113回医師国家試験 D10(2019年)
正答:e
問題
成人肝移植の適応でないのはどれか。
a.Wilson病
b.多発性肝囊胞
c.原発性硬化性胆管炎
d.C型肝炎ウイルス性肝硬変
e.断酒不能なアルコール性肝硬変
正答の理由
アルコール性肝硬変も、病状と断酒継続の見通しなどを評価して肝移植の適応となりえます。しかし断酒不能な状態では、移植後の再飲酒や治療継続の問題を改善する必要があり、本問では適応でないものとしてeを選びます。一定の断酒期間の数字だけで全例を判断するのではなく、依存症治療や心理社会的評価も重要です。
各選択肢の検討
a.適応となりうる。Wilson病による重症肝障害や急性肝不全などで肝移植を検討します。
b.適応となりうる。重度の症状・生活障害があり、他の治療が困難な場合などに検討します。
c.適応となりうる。進行した胆汁うっ滞性肝疾患で、肝機能や病状に応じて判断します。
d.適応となりうる。非代償性肝硬変などでは、肝予備能や合併症に応じて検討します。
e.正しい。断酒継続が見込めない状態を、そのまま移植適応としません。専門的な依存症・心理社会的評価と支援が必要です。
覚えるポイント
アルコール性肝障害という病名だけで除外せず、断酒継続の見通しと移植後管理を評価する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。