第113回医師国家試験 D9(2019年)
正答:e
問題
急性大動脈解離の合併症として出現し得る徴候に含まれないのはどれか。
a.視野障害
b.Barré徴候陽性
c.後脛骨動脈の触知不良
d.心音のⅠ音とⅡ音の減弱
e.心尖部を最強点とする全収縮期雑音
正答の理由
大動脈解離では、分枝血流障害による脳・四肢虚血や、心囊内への出血による心タンポナーデが起こりえます。大動脈基部に及んだ場合の代表的な弁合併症は大動脈弁閉鎖不全で、拡張期雑音を呈します。心尖部の全収縮期雑音は主に僧帽弁逆流を考える所見で、提示肢の中ではeを選びます。
各選択肢の検討
a.含まれる。頸動脈・椎骨動脈系への波及や塞栓で脳虚血を起こすと、視野障害が出現しえます。
b.含まれる。脳虚血に伴う片麻痺などで、Barré徴候が陽性になりえます。
c.含まれる。下肢への血流障害によって末梢動脈の拍動が弱くなることがあります。
d.含まれる。心タンポナーデを合併すると心音が減弱することがあります。
e.正しい。心尖部を最強点とする全収縮期雑音は僧帽弁逆流を示唆します。解離に典型的な大動脈弁逆流の拡張期雑音とは異なります。
覚えるポイント
解離の分枝虚血・タンポナーデ・大動脈弁逆流を整理。ARの雑音は拡張期。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。