第113回医師国家試験 C27(2019年)
正答:d
問題
40歳の男性。風疹対策のポスターを見て来院した。風疹のワクチン接種は受けておらず感染歴は明らかではない。健康状態は良好で、既往歴に特記すべきことはない。本人はワクチン接種を希望している。
正しいのはどれか。
a.免疫を獲得している可能性が高くワクチン接種は必要ない。
b.他のワクチンを接種する場合は1週間以上の間隔をあける。
c.副作用の可能性が高くワクチン接種は避けるべきである。
d.ワクチン接種に抗体価の測定は必須ではない。
e.成人のワクチン接種は経口でも行える。
正答の理由
公式正答はDです。接種歴・罹患歴が明らかでない成人への風疹ワクチン接種は、医学的には抗体価を測定せず行うこともできます。ただし抗体検査が前提の公費・定期接種事業の利用条件とは区別します。既に免疫がある可能性だけで、接種不要とは決められません。
各選択肢の検討
a.免疫の有無はこの病歴だけで判断できず、接種歴のない世代では免疫不十分な人もいます。
b.2019年当時、生ワクチン後に異なるワクチンを別日に接種する場合は原則27日以上で、1週間ではありません。2020年10月以降は注射生ワクチン同士にこの間隔を残し、その他の組合せの一律制限は撤廃されています。同時接種は別の扱いです。
c.健康な成人男性であること自体は接種を避ける理由ではありません。禁忌や接種不適当な状態は個別に確認します。
d.正しい。医学的な任意接種で抗体測定が常に必須というわけではありません。一方、2019年に始まった対象世代男性の追加的な第5期定期接種は抗体検査で対象を判定する制度でした。
e.風疹ワクチンは注射で行い、成人だから経口に変えることはありません。
覚えるポイント
風疹接種前の抗体検査の医学的必要性と、公費事業の利用条件を分けます。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第113回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:麻しん・風しん接種通知・抗体検査を受けず接種した場合
- 厚生労働省:接種間隔の2020年改定
- 厚生労働省:2019年風しん追加的対策Q&A・抗体検査の制度条件
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。