第113回医師国家試験 A14(2019年)
正答:a・e
問題
眼瞼下垂の原因となるのはどれか。2つ選べ。
a.加齢
b.霰粒腫
c.甲状腺眼症
d.滑車神経麻痺
e.コンタクトレンズ長年装用
正答の理由
公式正答は加齢とコンタクトレンズの長年装用です。いずれも挙筋腱膜の伸展・離開などに関連する腱膜性眼瞼下垂の原因です。ただし臨床では、大きな霰粒腫の重量による機械性眼瞼下垂もあり得ます。公式正答の組合せと、「霰粒腫では絶対に眼瞼下垂を起こさない」という断定を区別します。
各選択肢の検討
a.正しい。加齢に伴う挙筋腱膜の変化などで眼瞼が下垂します。
b.公式正答には含まれません。ただし大きな病変では機械性眼瞼下垂を起こすことがあり、完全には否定できません。
c.典型的には眼瞼後退や眼球突出を来します。眼瞼下垂がある場合は併存する重症筋無力症など別の原因も検討します。
d.上斜筋の麻痺による上下・回旋性複視が中心です。上眼瞼挙筋を支配するのは動眼神経です。
e.正しい。長年の装用、特にハードコンタクトレンズの着脱などによる機械的負荷は腱膜性眼瞼下垂と関連します。
覚えるポイント
加齢と長期コンタクトレンズ装用は腱膜性下垂。大きな眼瞼腫瘤による機械性下垂は別に考える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第113回医師国家試験問題および正答
- 米国眼科学会EyeWiki・Aponeurotic Ptosis(原因・危険因子)
- 米国眼科学会EyeWiki・Blepharoptosis(霰粒腫を含む機械性眼瞼下垂)
- Kitazawa・ハードコンタクトレンズ装用と眼瞼下垂の症例対照研究(2013)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。