第113回医師国家試験 A9(2019年)
正答:c
問題
膵管内乳頭粘液性腫瘍〈IPMN〉でみられないのはどれか。
a.Vater乳頭口の開大
b.膵管内の乳頭状増生
c.主膵管のびまん性狭窄
d.膵管分枝のブドウの房状拡張
e.主膵管内のイクラ状隆起性病変
正答の理由
IPMNは粘液を産生する膵管上皮の乳頭状腫瘍です。主膵管や分枝膵管の拡張、粘液排出に伴う乳頭口の開大、膵管内の乳頭状隆起などを認めます。主膵管のびまん性狭窄はIPMNの典型像ではありません。すべてのIPMNで他の4所見がそろうという意味ではありません。
各選択肢の検討
a.粘液の排出に伴い乳頭口が開大することがあります。
b.腫瘍上皮が膵管内に乳頭状に増殖します。
c.本問の正答です。主膵管型では拡張が特徴であり、びまん性狭窄は典型的所見ではありません。
d.分枝型では拡張した分枝膵管が集簇した多房状・ブドウ房状の像を示します。
e.膵管内に発育する乳頭状隆起を表した所見です。壁在結節の評価も重要になります。
覚えるポイント
IPMNは粘液産生、膵管拡張、膵管内乳頭状増殖で整理する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第113回医師国家試験問題および正答
- Johns Hopkins大学病理学教室・IPMN(膵管内発育と粘液産生)
- Johns Hopkins大学・膵囊胞診療(IPMNの主膵管拡張と壁在結節)
- 小松原ほか・IPMN症例の乳頭口開大・粘液流出・膵管拡張(日本消化器外科学会雑誌2016)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。