第112回医師国家試験 F49(2018年)
正答:b
問題
55歳の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。2か月前に腹部膨満感が出現し徐々に増悪してきた。身長154cm、体重63kg。体温36.7℃。脈拍92/分、整。血圧136/86mmHg。下腹部に径10cmの腫瘤を触知する。圧痛を認めない。卵巣癌を疑い手術を施行した。肉眼的に腹腔内播種はなく腹水も認めなかった。術中迅速病理検査で右卵巣原発の類内膜腺癌と診断された。
摘出する必要がないのはどれか。
a.大網
b.小網
c.子宮
d.卵巣
e.卵管
正答の理由
卵巣上皮性癌の基本的な手術は、子宮摘出、両側付属器摘出、大網切除を含みます。小網の切除は通常の基本術式には含まれません。肉眼的に播種がなくても病期診断のための腹腔内評価は必要ですが、病変のない小網を一律に切除するということではありません。
各選択肢の検討
a.誤り。大網切除は基本術式・病期診断の一部です。
b.正しい。明らかな病変のない小網は、通常の基本術式で摘出する対象ではありません。
c.誤り。通常の基本術式には子宮摘出を含みます。
d.誤り。原発巣の卵巣を含む付属器摘出が必要です。妊孕性温存を考える選択例とは区別します。
e.誤り。卵管は卵巣とともに付属器として摘出します。
覚えるポイント
卵巣癌の基本術式は子宮・両側付属器・大網。小網の一律切除は含まない。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。