胃内ボタン電池の公式正答と現行指針|第112回医師国家試験D67

第112回医師国家試験 D67(2018年)

正答:d・e

問題

4歳の女児。30分前にボタン電池を飲み込んだため父親に連れられて来院した。機嫌はよい。胸腹部エックス線写真で胃内にあることが確認された。

対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

a.胃洗浄

b.開腹手術

c.経過観察

d.磁石による摘出

e.内視鏡による摘出

正答の理由

公式正答はd・eであり、胃内のボタン電池を摘出する選択肢を選ばせた問題である。ただし、現在は無症状で胃内にある電池すべてを直ちに摘出するわけではなく、年齢、電池径、滞留時間、食道に停滞した可能性、磁石の同時誤飲などを評価する。現行のNational Capital Poison Centerは、損傷を確認できない盲目的な磁石付き管による回収を避け、摘出が必要なら内視鏡での確認を重視している。径の記載がない本問を現在の一律摘出基準として用いない。

各選択肢の検討

a.電池の位置や損傷を管理しながら安全に回収する方法として胃洗浄を選ばない。

b.穿孔などの外科的合併症が示されておらず、胃内の電池にまず開腹を選ばない。

c.試験では選ばれないが、現在はリスク評価後に経過観察できる胃内電池もある。安全確認と再評価・排出確認を伴う。

d.出題当時の公式正答。ただし現在の指針は盲目的な磁石回収を避けるとしており、一般的な実施手順として推奨しない。

e.摘出適応がある場合、粘膜損傷を確認しつつ回収できる。現在も年齢・径・経過などを評価して適応を決める。

覚えるポイント

食道内電池は緊急摘出。胃内電池は現在のリスク別指針と古い試験正答を区別する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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