鼓膜穿孔と反復性耳漏:慢性化膿性中耳炎|第112回医師国家試験D3

第112回医師国家試験 D3(2018年)

正答:c

問題

小児期からの増悪と寛解を繰り返す耳漏を主訴に受診した患者の左鼓膜写真(別冊No.1)を別に示す。

この疾患で、耳漏の細菌検査で同定される可能性が最も高いのはどれか。

a.結核菌

b.肺炎球菌

c.黄色ブドウ球菌

d.インフルエンザ菌

e.Moraxella catarrhalis

大きな鼓膜穿孔を認める左鼓膜の耳内写真
別冊No.1 左鼓膜 / 出典:厚生労働省・第112回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

大きな鼓膜穿孔と、小児期から増悪・寛解する耳漏は慢性化膿性中耳炎に合致します。起炎菌には黄色ブドウ球菌や緑膿菌などがあり、提示された選択肢では黄色ブドウ球菌を選びます。地域・検体採取法・治療歴で菌の分布は異なり、写真だけで菌を確定することはできません。

画像の見方

鼓膜に大きな穿孔があり、中耳側が見えています。反復する耳漏の病歴と合わせて慢性中耳炎を考えます。画像だけで起炎菌を同定することはできません。

各選択肢の検討

a.誤り。結核性中耳炎も鑑別ですが、この病歴・像のみで最も多い起炎菌とする根拠はありません。

b.誤り。急性中耳炎で重要な菌ですが、慢性化膿性病変の今回の選択ではcを優先します。

c.正しい。慢性化膿性中耳炎で検出される代表的な菌の一つです。

d.誤り。急性中耳炎の主要菌の一つですが、今回の選択肢中の最適菌はcです。

e.誤り。急性中耳炎の起炎菌として知られますが、本例で最も考える菌ではありません。

覚えるポイント

反復性耳漏と持続する鼓膜穿孔では慢性化膿性中耳炎を考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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