REM睡眠行動障害の安全対策|第111回医師国家試験I41

第111回医師国家試験 I41(2017年)

正答:d

問題

65 歳の男性。睡眠中の行動異常を主訴に妻に伴われて来院した。5年前からしばしば悪夢を見てはっきりした寝言を言うようになった。次第に睡眠中に大声で叫んだり笑ったりするようになり、上肢を振り回し妻に殴りかかることがあった。寝言や寝ぼけた行動は夢の内容に対応していた。

最も考えられる疾患について正しいのはどれか。

a.Alzheimer 型認知症に移行する可能性が高い。

b.徐波睡眠相に一致して行動異常が出現する。

c.妻に対する無意識の敵意が原因である。

d.寝室環境の調整が必要である。

e.過眠を伴うことが多い。

正答の理由

夢の内容に一致して叫び、手足を動かす行動からREM睡眠行動障害を考えます。本人と同床者の負傷を防ぐため、危険物を除く、周囲を保護する、必要に応じ寝床を分けるなどの環境調整が必要です。診断では睡眠検査や他の睡眠障害・薬剤なども評価します。

各選択肢の検討

a.誤り。特にParkinson病・Lewy小体型認知症などのαシヌクレイノパチーとの関連が重視されます。将来の移行が全例に確実なわけではありません。

b.誤り。徐波睡眠ではなくREM睡眠時の筋緊張抑制が失われて生じます。

c.誤り。夢に対応した運動が生じる病態であり、妻への無意識の敵意が原因と決め付けません。

d.正しい。寝室内の危険物を片付け、ベッド周辺の保護、同床の見直しなどで外傷を防ぎます。

e.誤り。過眠を特徴とする病態ではなく、夢に対応した行動と外傷の危険が中心です。眠気があれば併存睡眠障害なども評価します。

覚えるポイント

夢を演じる行動では、まず本人・同床者の安全を確保する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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