第111回医師国家試験 I38(2017年)
正答:a・d・e
問題
救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を次に示す。
研修医 「2歳の女の子です。5日前から 39 °Cの発熱が持続するため来院しました。2日前に自宅近くの診療所を受診し解熱薬を処方されています。呼吸数 30/分、脈拍 144/分で、診察所見としては咽頭発赤とイチゴ舌があり、体幹に発疹を認めることから溶連菌感染症を疑います」
指導医 「溶連菌感染症は重要な鑑別疾患だね。でも川崎病の可能性はどうかな」
川崎病との鑑別診断のために追加して確認すべきなのはどれか。3つ選べ。
a.眼球結膜充血
b.耳下腺の腫脹
c.頰粘膜の白斑
d.頸部リンパ節腫脹
e.手指の腫脹
正答の理由
発熱、イチゴ舌、体幹の発疹は川崎病でもみられます。追加して両側眼球結膜充血、頸部リンパ節腫脹、手指の硬性浮腫などを確認します。主要症状の有無だけでなく経過、検査、心エコーも含めて評価し、所見がそろうまで機械的に待つことはしません。
各選択肢の検討
a.正しい。両側眼球結膜充血は主要症状です。一般に眼脂を伴う化膿性結膜炎とは区別します。
b.誤り。耳下腺腫脹は流行性耳下腺炎などを考える所見で、川崎病の主要症状ではありません。
c.誤り。頰粘膜の白斑は麻疹のKoplik斑などを考え、川崎病の主要症状ではありません。
d.正しい。非化膿性の頸部リンパ節腫脹は主要症状の一つです。
e.正しい。手指・足趾の硬性浮腫や手掌・足底の紅斑など四肢末端の変化を確認します。
覚えるポイント
川崎病では眼・口唇口腔・発疹・四肢末端・頸部リンパ節を系統的に確認。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。