第111回医師国家試験 H27(2017年)
正答:e
問題
66 歳の女性。5日前の大地震で主要道路が破壊され、大規模な余震が続く地域に居住している。糖尿病のため経口血糖降下薬を服用中で、地震前は約 50 km 離れた自宅から自家用車で通院していた。内服していた薬がなくなったため、対応について電話相談を受けた。近隣に診療所はあるが地震後は閉院しているという。徒歩圏内に避難所が開設されているが、自宅は損壊を免れ居住可能であり、現在1人で暮らしている。公共交通機関は復旧していない。
最も適切な対応はどれか。
a.診療所の医師を探すように伝える。
b.自家用車で診察に来るよう伝える。
c.しばらく放置しても問題ないと伝える。
d.直接診察しないと医学的な判断はできないことを伝える。
e.自治体または最寄りの避難所の保健医療職に連絡するよう伝える。
正答の理由
道路が破壊され余震が続く状況で、遠方への自力移動を求めることは適切ではありません。自治体や徒歩圏の避難所の保健医療職と連携し、内服薬の種類、残薬、症状、食事・水分摂取などを確認して、安全に受診や薬の供給につなげます。自宅に住めても支援の対象です。
各選択肢の検討
a.誤り。閉院した診療所の医師を本人が探し回るより、機能している地域の支援窓口につなげます。
b.誤り。道路の破壊と余震があり、約50kmの自動車移動を一律に指示するのは危険です。
c.誤り。薬剤や食事、血糖状態が不明なまま中断しても問題ないとは判断できません。
d.誤り。電話でも緊急症状や服薬状況を確認し、必要な支援・受診につなぐ判断はできます。診察が必要かも含めて対応します。
e.正しい。自治体・避難所の保健医療職と連携し、安全に必要な診療・薬剤供給を受けられるようにします。
覚えるポイント
災害時は在宅患者も地域の保健医療支援へつなぐ。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。