第111回医師国家試験 E43(2017年)
正答:e
問題
日齢3の新生児。哺乳不良と傾眠傾向とのため産科診療所から救急車でNICUに搬入された。在胎40週、3,200g、Apgarスコア9点(1分)で出生した。生後6時間から皮膚と眼球結膜との黄染を認めていた。
体温37.0℃。心拍数120/分、整。呼吸数40/分。SpO2 98%(room air)。血液所見:赤血球380万、Hb13.0g/dL、白血球12,000、血小板23万。血液生化学所見:総ビリルビン30.0mg/dL、直接ビリルビン1.8mg/dL、AST15U/L、ALT18U/L、LD650U/L(基準335〜666)。
この患児にみられる可能性が高い所見はどれか。
a.注視麻痺
b.後弓反張
c.大泉門膨隆
d.アテトーゼ
e.筋トーヌス低下
正答の理由
間接ビリルビン優位の高度黄疸に哺乳不良と傾眠があり、急性ビリルビン脳症の初期を疑います。初期には筋緊張低下がみられ、進行すると筋緊張亢進や後弓反張などが現れ得ます。生後6時間の黄疸も生理的黄疸と安易に判断しない所見です。
各選択肢の検討
a.誤り。慢性ビリルビン脳症の後遺症としてみられ得ますが、今回の初期所見としての最適肢ではありません。
b.誤り。進行した急性脳症で現れ得ますが、哺乳不良・傾眠を示す初期には筋緊張低下を選びます。
c.誤り。頭蓋内圧亢進などの評価所見で、この病態の典型的な初期所見ではありません。
d.誤り。慢性期の錐体外路症状として問題となる所見です。
e.正しい。傾眠・哺乳不良とともに早期の急性ビリルビン脳症でみられます。
覚えるポイント
急性ビリルビン脳症は初期の筋緊張低下から、進行すると亢進・後弓反張へ。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。