頸部穿通創の緊急手術所見|第111回医師国家試験B26

第111回医師国家試験 B26(2017年)

正答:b

問題

甲状軟骨の左側に刺創を認める患者の身体所見において、それだけでは緊急手術の適応とならないのはどれか。

a.拡大する血腫

b.広頸筋の断裂

c.進行する皮下気腫

d.振戦〈thrill〉の触知

e.ショックを伴う外出血

正答の理由

拡大する血腫、重い出血・ショック、血管損傷を示唆するthrill、進行する皮下気腫は、血管・気道・消化管などの重大損傷を疑わせる。広頸筋の断裂は浅い傷より深い穿通創であることを示すが、それだけで一律の緊急手術とはしない。全身状態と創部所見に応じて気道確保、止血、造影CT等の精査や手術を選択し、不安定例では画像検査を優先して遅らせない。

各選択肢の検討

a.活動性出血や大血管損傷を疑う所見で、気道圧迫の危険もある。

b.正答。広頸筋を越えていることは詳しい評価を要するが、それだけで重要臓器損傷が確定したわけではない。

c.気道・咽頭食道系の損傷などを疑い、進行性なら緊急対応を要する。

d.動静脈瘻などの血管損傷を疑う重要な徴候である。

e.重篤な血管損傷を疑い、蘇生・出血制御を急ぐ。

覚えるポイント

広頸筋を越えるかは深さの判断。緊急手術は重大損傷の所見と全身状態で決める。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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