第111回医師国家試験 A7(2017年)
正答:c
問題
慢性ヒ素中毒でみられるのはどれか。
a.肝細胞癌
b.骨粗鬆症
c.Bowen病
d.慢性気管支炎
e.再生不良性貧血
正答の理由
慢性の無機ヒ素曝露では色素沈着、掌蹠の角化などの皮膚所見が現れ、Bowen病を含む皮膚癌のリスクが高まります。Bowen病は表皮内にとどまる有棘細胞癌です。他の臓器障害や発癌との関連も報告されるため、ヒ素の影響を皮膚だけに限定することはできません。
各選択肢の検討
a.ヒ素による肝障害や発癌の研究はありますが、本問で問われる代表的な関連疾患はBowen病です。肝細胞癌との関連を完全に否定する趣旨ではありません。
b.本問の慢性ヒ素中毒を特徴づける代表的病変ではありません。
c.正しい。慢性ヒ素曝露に関連する代表的な表皮内癌です。
d.呼吸器への影響が生じることはありますが、提示肢の中ではBowen病が最も典型的です。
e.ヒ素による造血障害はあり得ますが、慢性曝露の代表的関連疾患を選ぶ本問の正答ではありません。
覚えるポイント
慢性ヒ素曝露は色素沈着・角化と皮膚癌、とくにBowen病を結び付ける。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。