第110回I問題37:強迫性障害の強迫観念と強迫行為|第110回医師国家試験I37

第110回医師国家試験 I37(2016年)

正答:d・e

問題

強迫性障害の症状と考えられるのはどれか。2つ選べ。

a.考えが勝手に頭に浮かんでくる。

b.自分で考えているという実感がない。

c.過去に見た光景が頭の中にありありと浮かぶ。

d.人を殴ってしまうのではないかと考え続けてしまう。

e.机の上に置く物と机の辺が平行になっていないと気がすまない。

正答の理由

強迫観念は自分の意思に反して繰り返し浮かび苦痛となる考えであり、他人を殴るのではないかという恐れはその一例です。物を正確に並べないと落ち着かない行為は対称性・整頓に関する強迫行為です。正解はd、eです。

各選択肢の検討

a.自分で考えているという認識を保ったまま、侵入的で望まない思考が繰り返される点が強迫観念です。単に考えが浮かぶというだけでは特異的とはいえず、この選択肢の表現は強迫観念の特徴を十分示しません。

b.思考が自分のものではないという体験は思考奪取・作為体験などを考え、強迫観念とは区別します。

c.過去の光景が鮮明に再体験されるのは侵入記憶・フラッシュバックなどの記述で、強迫症状とは異なります。

d.他人を傷つけてしまうのではないかと反復して恐れるのは、害を与えることをめぐる強迫観念の典型例です。

e.机の辺と物をそろえないと気がすまないのは、対称性・整頓を求める強迫症状です。

覚えるポイント

強迫観念は侵入的思考、強迫行為は不安を下げるための反復行為として区別します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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