第110回医師国家試験 F4(2016年)
正答:d
問題
血液生化学検査について正しいのはどれか。
a.食後の採血では血清K値は上昇している。
b.血清Na値と血清Cl値の差は48前後が正常である。
c.高Na血症を認めた場合、まず行うべきなのは塩分制限である。
d.血清Ca値の異常を認めた場合、血清蛋白の異常の有無を確認する。
e.血清P値の異常を認めた場合、次に確認すべき電解質は血清Na値である。
正答の理由
血清総Caの一部はアルブミンなどの蛋白と結合しているため、血清Ca値の異常をみたときは血清蛋白・アルブミンの影響を確認します。蛋白濃度の異常では総Caとイオン化Caが一致しないことがあります。
各選択肢の検討
a.誤り。食後の血清K値が一律に上昇するとはいえず、食事や採血条件による影響を区別します。
b.誤り。NaとClの差は通常およそ35〜40 mEq/Lで、48前後を正常値とはしません。
c.誤り。高Na血症では水欠乏や水分喪失など原因と循環状態を評価し、水分補正を検討します。塩分制限だけをまず行うとは限りません。
d.正しい。蛋白結合Caがあるため、血清蛋白やアルブミンの異常は測定総Ca値に影響します。
e.誤り。リン異常ではCa、腎機能、PTHなどリン代謝に関係する項目を評価し、Naを特異的な次項目とはしません。
覚えるポイント
総Ca値は血清蛋白の影響を受けるため、Ca異常では蛋白・アルブミンを確認する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。