第110回医師国家試験 E50(2016年)
正答:e
問題
45歳の男性。夜盲を主訴に来院した。10年前から両眼の夜盲を自覚していたが徐々に進行してきたため受診した。両眼の眼底写真(別冊No.8A)と網膜電図(別冊No.8B)とを別に示す。
右眼の視野検査の結果(別冊No.8C①〜⑤)のうち、この患者の視野はどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤


正答の理由
進行性夜盲と骨小体様色素沈着、網膜電図の反応低下から網膜色素変性症が考えられる。⑤は中心視野と一部の遠周辺視野が残り、その間の中間周辺部が輪状に欠ける輪状暗点で、この疾患に合う。進行すると求心性視野狭窄へ移ることもある。
各選択肢の検討
a.誤り。図の視野は網膜色素変性症に典型的な全周性の求心性狭窄を示さない。
b.誤り。中心暗点主体の視野であり、杆体障害による周辺視野狭窄と合わない。
c.誤り。図の視野は周辺部からの求心性狭窄を示さない。
d.誤り。片側性の半盲パターンは網膜変性疾患を示さない。
e.正しい。⑤は中心部を保ちながら中間周辺部が輪状に欠ける視野で、網膜色素変性症に合う。
覚えるポイント
網膜色素変性症では夜盲と輪状暗点がみられ、進行すると求心性視野狭窄を呈する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(E問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- National Eye Institute:Retinitis Pigmentosa
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(E問題・別冊)
- 原著:網膜色素変性症における輪状暗点と遠周辺視野の残存
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。