第110回医師国家試験 D13(2016年)
正答:c・e
問題
異常がなければ高い確率で肺血栓塞栓症を否定できる検査はどれか。2つ選べ。
a.心電図
b.血清LD値
c.血中Dダイマー
d.胸部エックス線撮影
e.肺胞気-動脈血酸素分圧較差(A-aDO₂)
正答の理由
低〜中等度の臨床的事前確率では、高感度Dダイマー正常が肺血栓塞栓症の除外に用いられる。公式正答はC・Eだが、現在の一次研究では正常A-aDO₂だけでは肺塞栓を除外できないとされるため、EはDダイマーと同等に単独で除外できるという意味には解釈しない。心電図、LD、胸部X線の正常のみでも除外できない。
各選択肢の検討
a.心電図が正常でも肺血栓塞栓症は除外できない。
b.LD値が正常でも除外できない。
c.高感度Dダイマー正常は、臨床的事前確率が低〜中等度なら除外に役立つ。
d.胸部X線が正常でも除外できない。
e.公式正答。ただし正常A-aDO₂単独で肺血栓塞栓症は除外できず、現行診療では除外検査として単独使用しない。
覚えるポイント
高感度Dダイマーは低〜中等度の事前確率で除外に使う。A-aDO₂正常単独は除外根拠にならない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題 D(問題冊子 p.5)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- ESC/ERS 2019 pulmonary embolism guideline
- PIOPED研究:肺塞栓診断におけるA-a酸素較差
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。