小児の溶連菌咽頭炎に有用な所見|第110回医師国家試験B40

第110回医師国家試験 B40(2016年)

正答:b

問題

救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を次に示す。

「3歳の男の子です。4日間発熱が続くため受診されました。体温は39.1℃で心音、呼吸音は正常、軟口蓋に出血斑を伴う発赤を認めました。両側の前頸部に1cm大のリンパ節を2個ずつ触知しました。また、体幹に粟粒大の紅色発疹を認めました。血液検査の結果は、白血球13,000、CRP 4.5 mg/dLでした。」

研修医の報告のうち、この患児の鑑別診断において最も有用なのはどれか。

a.体温39.1℃

b.出血斑を伴う軟口蓋の発赤

c.前頸部リンパ節腫脹

d.白血球13,000

e.CRP 4.5 mg/dL

正答の理由

軟口蓋の点状出血(petechiae)はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎でみられる所見で、猩紅熱様発疹や前頸部リンパ節腫脹も合致する。発熱、白血球数、CRPは炎症を示すが原因病原体の鑑別には特異性が低い。臨床所見だけでは確定できず、迅速抗原検査または咽頭培養で確認する。

各選択肢の検討

a.誤り。高熱は多くの感染症で起こり、原因の鑑別に特異的ではない。

b.正しい。軟口蓋の点状出血はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎を示唆する特徴的所見である。

c.誤り。前頸部リンパ節腫脹は溶連菌咽頭炎にもみられるが、軟口蓋の点状出血ほど特異的ではない。

d.誤り。白血球増多は炎症・感染を示すが、病原体の特定には役立ちにくい。

e.誤り。CRP高値も炎症の存在を示すが、病原体の鑑別に特異的ではない。

覚えるポイント

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎では口蓋点状出血、咽頭発赤、前頸部リンパ節腫脹、猩紅熱様発疹がみられるが、確定には検査を要する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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