第110回医師国家試験 B20(2016年)
正答:c
問題
腎生検のPAS染色標本(別冊No.3)を示す。この病理所見の原因となるのはどれか。
a.痛風腎
b.微小変化群
c.ANCA関連血管炎
d.溶血性尿毒症症候群
e.コレステロール塞栓症

正答の理由
糸球体に分節性の壊死性変化と半月体形成を認め、壊死性半月体形成性糸球体腎炎の像です。ANCA関連血管炎ではpauci-immune型の壊死性・半月体形成性糸球体腎炎を来します。画像だけでANCAの有無や全身性血管炎の病型までは確定できません。
画像の見方
糸球体に壊死性変化と半月体形成がみられ、壊死性半月体形成性糸球体腎炎を示唆する。
各選択肢の検討
a.尿酸塩沈着や慢性尿細管間質障害が主体です。
b.光学顕微鏡で糸球体構造は概ね保たれることが多い病態です。
c.正しい。ANCA関連血管炎は壊死性半月体形成性糸球体腎炎を来し得ます。
d.血栓性微小血管症による毛細血管内血栓が主体で、画像の半月体形成とは異なります。
e.コレステロール裂隙を伴う細動脈塞栓が主体です。
覚えるポイント
糸球体の壊死性病変・半月体形成はANCA関連血管炎を含む急速進行性糸球体腎炎を示唆する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- ANCA Glomerulonephritis and Vasculitis: kidney biopsy lesions
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題 B(問題冊子)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題 別冊
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。