第110回医師国家試験 A53(2016年)
正答:a・b
問題
21歳の男性。海外渡航前の健康相談を目的として来院した。大学のサークル活動で学校建設を支援するため、1か月後から2週間アフリカ東部に滞在する予定という。生来健康であるが予防接種歴や感染症の既往歴については良く覚えていない。
医師のアドバイスとして適切なのはどれか。2つ選べ。
a.母子健康手帳で予防接種歴を確認しましょう
b.下痢をしたら十分な水分補給を心がけて下さい
c.動物に咬まれても犬以外なら狂犬病は発病しません
d.蚊で媒介される感染症はワクチンを使っても予防できません
e.渡航先で罹った感染症なら帰国後1週間以内に発症するはずです
正答の理由
渡航前には母子健康手帳等で接種歴を確認し、旅行者下痢症に備えて安全な飲料水と水分補給を指導する。動物咬傷による狂犬病は犬以外の哺乳類でも起こり、蚊媒介感染症の一部にはワクチンがあり、潜伏期間も疾患ごとに異なる。
各選択肢の検討
a.正しい。接種歴を確認し不足する予防接種を検討する。
b.正しい。下痢では脱水予防のため適切な水分補給を行う。
c.犬以外の哺乳類でも狂犬病を媒介しうる。
d.黄熱など蚊媒介感染症にはワクチンがある。
e.感染症ごとに潜伏期間は異なり、帰国後1週間を超えて発症することもある。
覚えるポイント
渡航前に接種歴・渡航先リスクを確認し、旅行者下痢症と動物咬傷への対処を伝える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省:第110回医師国家試験問題(A問題)
- 厚生労働省:第110回医師国家試験正答値表
- CDC Yellow Book: Pre-Travel Consultation
- CDC Yellow Book: Travelers’ Diarrhea
- CDC Yellow Book: Rabies
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。