虚血性大腸炎|第110回医師国家試験A48

第110回医師国家試験 A48(2016年)

正答:d

問題

62歳の女性。腹痛と血便とを主訴に来院した。糖尿病と高血圧症とで自宅近くの診療所を定期受診していた。今朝から突然の左下腹部痛があり、その後、鮮血便を認めるようになったため救急外来を受診した。身長150cm、体重 48kg。体温 37.2℃。脈拍84/分、整。血圧132/88 mmHg。呼吸数20/分。腹部は平坦、軟で、 左下腹部に圧痛を認める。血液所見:赤血球 384万、Hb 12.2g/dL、Ht 35%、白血球9,900、血小板 25万。CRP 2.3 mg/dL。下部消化管内視鏡像(別冊No.17)を別に示す。

最も考えられるのはどれか。

a.腸結核

b.Crohn病

c.Behçet病

d.虚血性大腸炎

e.潰瘍性大腸炎

No.17 下部消化管内視鏡。原本の図版をそのまま掲載。
No.17 下部消化管内視鏡 / 出典:厚生労働省・第110回A問題(原本の該当ページ)

正答の理由

突然の左下腹部痛に続く鮮血便、左下腹部圧痛と軽度の炎症反応は虚血性大腸炎に合う。内視鏡像も区域性の粘膜障害を示す。

各選択肢の検討

a.腸結核に典型的な慢性経過や回盲部優位の所見がない。

b.Crohn病は慢性再燃性で、縦走潰瘍や敷石像などを伴うことが多い。

c.Behçet病の腸病変は回盲部の深い打ち抜き潰瘍が典型である。

d.正しい。急な腹痛の後に血便を生じる経過は虚血性大腸炎を示唆する。

e.潰瘍性大腸炎は通常、直腸から連続する慢性炎症で発症する。

覚えるポイント

腹痛に続いて血便が出る急性経過では虚血性大腸炎を考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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