前庭神経鞘腫の経過観察|第110回医師国家試験A28

第110回医師国家試験 A28(2016年)

正答:採点対象から除外(公式正答なし)

問題

78歳の女性。5年前から歩行時に軽いふらつきとめまいを自覚していた。2か月前から右難聴と耳鳴りが出現し、体動時のめまいが増悪してきたため来院した。他に神経症状を認めない。オージオグラム(別冊No.5A)と頭部造影MRI冠状断像(別冊No.5B)を別に示す。今後の対応として最も適切なのはどれか。

a.外科手術

b.経過観察

c.頭位治療

d.放射線治療

e.副腎皮質ステロイド投与

右側の聴力検査と造影MRI
A問題28 別冊No.5A、5B / 出典:厚生労働省・第110回A問題(原本の該当ページ)

正答の理由

厚生労働省は本問を「選択肢において正解を得ることが困難なため」として採点対象から除外しています。右感音難聴と内耳道近傍の造影病変から前庭神経鞘腫が疑われますが、対応は腫瘍の大きさ、症状、聴力、増大速度などで変わります。経過観察・放射線治療・手術を一意に選べないため、各肢は学習上の参考として扱います。

画像の見方

オージオグラムは右側感音難聴を示し、MRIで内耳道近傍に小型の造影病変を認める。

各選択肢の検討

a.参考。前庭神経鞘腫の治療選択肢になり得ますが、本問の公式正答はありません。

b.参考。小病変を経過観察する方針は臨床で選択され得ますが、本問の公式正答はありません。

c.参考。頭位治療は良性発作性頭位めまい症に行うもので、画像で示された病変の治療にはなりません。

d.参考。定位放射線治療は前庭神経鞘腫の選択肢ですが、本問の公式正答はありません。

e.参考。副腎皮質ステロイドは前庭神経鞘腫に対する腫瘍治療ではありません。

覚えるポイント

A028は厚生労働省が「選択肢において正解を得ることが困難」として採点対象から除外した問題。前庭神経鞘腫の管理は症状・大きさ・増大傾向などで決める。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第110回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました