口腔扁平上皮癌の局所治療|第109回医師国家試験I47

第109回医師国家試験 I47(2015年)

正答:e

問題

60 歳の男性。舌の痛みを主訴に来院した。 3 か月前から舌右縁から口腔底にかけて疼痛が続いており改善しないため受診した。疼痛の部位に粘膜不整を認め、生検で扁平上皮癌の病理診断であった。頸部リンパ節転移や遠隔転移を認めない。口腔内の写真( 別冊 No. 13A、 B )、 頭頸部造影 MRI の脂肪抑制 T1 強調像( 別冊 No. 13C)及び頭頸部 PET/CT の冠状断像(別冊 No. 13D)を別に示す。

最も適切な治療法はどれか。

a.放射線治療

b.舌全摘出術

c.抗癌化学療法

d.レーザー蒸散術

e.舌・口腔底切除術

口腔内写真A・B。舌右縁から口腔底にかけて粘膜不整・腫瘍性病変を認める。
別冊No.13 A・B / 出典:厚生労働省・第109回I別冊(原本の該当ページ)
造影MRIとPET/CT。舌・口腔底の病変範囲を示す。
別冊No.13 C・D / 出典:厚生労働省・第109回I別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

舌右縁から口腔底に及ぶ浸潤性扁平上皮癌の局所進展に対し、病変範囲を含めた舌・口腔底切除を行います。

画像の見方

別冊の該当No.と設問番号を原本頁で照合し、画像とラベルを目視確認した。

各選択肢の検討

a.放射線治療。病理で扁平上皮癌と診断され、局所進展した口腔癌に対する根治治療として単独放射線治療より切除が適切です。

b.舌全摘出術。舌全摘は病変範囲に比べ過大な切除で、画像上の病変は舌・口腔底の部分切除で切除可能です。

c.抗癌化学療法。抗癌化学療法単独は限局性の切除可能口腔扁平上皮癌の標準的根治治療ではありません。

d.レーザー蒸散術。レーザー蒸散は浸潤癌を十分な切除断端とともに切除できず、病理学的断端評価も困難です。

e.舌・口腔底切除術。舌右縁から口腔底に及ぶ浸潤癌であり、病変範囲に応じた舌・口腔底切除が根治を目指す治療です。

覚えるポイント

舌右縁から口腔底に及ぶ浸潤性扁平上皮癌の局所進展に対し、病変範囲を含めた舌・口腔底切除を行います。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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