第109回医師国家試験 G59(2015年)
正答:a・b・d
問題
24歳の女性。両側手関節の痛みと発熱とを主訴に来院した。1か月前から両側手関節に疼痛と腫脹とを認めていた。2週前に潮干狩りに行き、3日後に発熱とともに日焼けした部分に水疱が生じた。その後改善しないため受診した。口腔に違和感を感じ鏡で見たところ、硬口蓋に地図状の発赤とびらんとを認めた。最近になって尿の異常な泡立ちがみられていた。予想される検査所見はどれか。3つ選べ。
a.赤沈亢進
b.尿蛋白陽性
c.血小板数増加
d.リンパ球数減少
e.血清補体価(CH 50)高値
正答の理由
若年女性の対称性関節炎、日光曝露後の水疱、口腔粘膜病変、泡立つ尿は全身性エリテマトーデス(SLE)とループス腎炎を示唆する。活動性炎症で赤沈亢進、腎炎で蛋白尿、リンパ球減少が予想されるためa・b・dを選ぶ。活動性腎炎では補体は消費され、CH50は高値ではなく低下し得る。
各選択肢の検討
a. 赤沈亢進正しい。活動性SLEでは炎症に伴い赤沈が亢進し得る。
b. 尿蛋白陽性正しい。泡立つ尿は蛋白尿を示唆し、ループス腎炎による尿蛋白が予想される。
c. 血小板数増加 SLEでは免疫性血小板減少を来すことがあり、血小板数増加は典型的ではない。
d. リンパ球数減少正しい。SLEではリンパ球減少がみられ、血球減少は分類基準にも含まれる。
e. 血清補体価(CH 50)高値免疫複合体による補体消費があるため、活動性腎炎ではCH50は高値でなく低下する。
覚えるポイント
活動性SLEでは蛋白尿・血球減少や補体低下がみられ、臓器障害を併せて評価する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- 第109回医師国家試験問題(G問題)
- 第109回医師国家試験正答値表
- 2019 European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology classification criteria for systemic lupus erythematosus
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。