終末期家族への支援|第109回医師国家試験F24

第109回医師国家試験 F24(2015年)

正答:b

問題

70 歳の男性。痩せと全身倦怠感とを主訴に家族に付き添われて来院した。 5 年前に大腸癌の手術をした。 3 年前に肝臓と肺の多発転移が判明し、 1 年前から自宅近くの診療所で緩和ケアを受けていた。徐々に食欲不振と痩せとが進行し、 1 か月前からほとんど食事をとらず寝たきりとなっていた。本人と妻は宗教心があつく毎日のお祈りを欠かさない。妻と長男夫婦が付き添っているが、身近に迫る患者の死を前にして強い不安がうかがわれる。家族に対する対応として適切なのはどれか。

a.奇跡を祈るよう促す。

b.感情の表出を支援する。

c.毎日のお祈りをやめさせる。

d.取り乱さないよう指導する。

e.不安を感じてはいけないと諭す。

正答の理由

正しい。死が近づく患者を支える家族の不安や悲しみを否定せず、安心して気持ちを表せるよう支援する。宗教的な祈りは本人・家族にとって大切な支えとなり得る。

各選択肢の検討

a.奇跡を祈るよう促す:医療者が特定の宗教行為を勧めるのではなく、本人・家族の信念を尊重する。

b.感情の表出を支援:正しい。不安や悲しみを率直に語れるよう聴き、必要なら緩和ケアチームや心理社会的支援につなぐ。

c.祈りをやめさせる:祈りが本人・家族の支えである可能性があり、やめさせる根拠はない。

d.取り乱さないよう指導:感情を抑え込ませる対応であり、家族の悲嘆への支援にならない。

e.不安を感じてはいけないと諭す:自然な不安を否定し、気持ちを表現しにくくさせる。

覚えるポイント

終末期の家族の感情表出を支え、信念や祈りを尊重する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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